エプソン製プロジェクターが狙う新市場の開拓 麻布台ヒルズのアートミュージアムもサポート

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建物などに映像を投影するプロジェクションマッピングは、空間演出の主流として定着しつつある。規模の大きなイベントを中心に採用が増加傾向にある。

コロナ禍の収束後、集客の呼び水としてプロジェクションマッピングが注目される中、今は小規模に展開するものも選ばれるようになっているという。テーブルの上を動物が駆ける、料理に合わせてライトアップが変化する、などプロジェクターの使い方はアイデアと、それを実現するソフトウェアの制作次第だ。

麻布台ヒルズの「エプソン チームラボボーダレス」に併設されているカフェでは、器の中のお茶から咲く花などの作品を楽しむことができる。飲食店におけるプロジェクターの活用事例といえるだろう。

アート向けで意識するのはコントラスト

このような市場の変化に合わせて、エプソンは空間演出向けの高機能プロジェクターを強化している。

明るさや画質にこだわることはもちろんだが、アート向けの需要が増える中で意識するのがコントラストだ。チームラボの猪子寿之代表も「黒いところがしっかりと暗くなる」点をエプソン製プロジェクターの特長として評価している。

エプソンのプロジェクター
さまざまな形の空間演出用のプロジェクター。写真左下は交換レンズで、同右の製品などに取り付けられる(写真 : エプソン販売)

ラインナップの充実も急ぐ。設置場所を選ばないコンパクトな筐体サイズのもの、スポットライトのような形のもの、投影距離に合わせてレンズを交換できるものなどさまざまだ。価格帯も性能や形状によって異なり、高いものだと数百万円もする。

市場の変化とともに、プロジェクターは変化している。オフィスや教室のあり方が変わっても、活躍の場はまだまだ増えそうだ。

吉野 月華 東洋経済 記者

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よしの・つきか / Tsukika Yoshino

精密業界を担当。大学では地理学を専攻し、微地形について研究。大学院ではミャンマーに留学し、土地収用について研究。広島出身のさそり座。夕陽と星空が好き。

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