電池6カ月持続!「活動量計の真打」が表れた アップル元CEOが設立したMisfitの自信作

✎ 1〜 ✎ 9 ✎ 10 ✎ 11 ✎ 最新
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

最後に、やはり組み合わせるアプリの使い勝手や機能が悪ければ、どんなに装着感が良かったとしてもフィットネストラッカーとして台無しだ。しかし、この点も満足できる。その日一日を振り返ったり、数値を週ごと、月ごとに振り返ったりとビジュアライズの機能が使いやすく、さらに分析結果の編集が容易だ。

睡眠状況をトラッキング

たとえば、”ある時間帯の行動”をMisfitのアプリは自動的に抽出する。運動強度の変化を境目として認識し、ある時間帯に何か運動をしていたことを検出するのだ。その中である軽い運動の塊が、意識してウォーキングをした結果ならば簡単なクリックだけで選べる。さらに、もう少し強い運動をしている時間帯、実はテニスをプレイしていたのだ、といったように運動の種類を具体的に指定することもできる。

そうした運動種別の選択の中には水泳もあるが、そう遠くない将来のアップデートでは水泳の自動トラッキング(水泳をしていることを自動認識する)機能が追加される見込みとのことだ。最終的な仕様は固まっていないようだが、どのぐらいの強度で泳いだかなどの分析もできる予定とのことだ。有酸素系運動は走るよりも泳ぐ方が好きな筆者としては、実に楽しみなアップデートでもある。

睡眠状況のトラッキングも優秀

さらに睡眠状態のトラッキングの優秀さも付け加えておきたい。睡眠状態と活動状態では、内蔵Gセンサーの感度を切り替える必要があるため、自動で両方の状態を見分けることは難しく、自動的に睡眠を検出できないセンサーも多い。しかし自宅のベッドでも旅館の布団でも、海外出張先のベッドや飛行機のシート上であっても、SHINEは正確に睡眠トラッキングを検出してくれた。

浅い眠りと深い眠り。それに無意識に起床している時間帯に分けてトラッキングされるのは、他のフィットネストラッカーと同じだが、正確な自動スリープトラッカーが、その使い勝手を高めている。

さらにMisfitのiOS版アプリはiOSのヘルスケア機能へのデータ送信機能にも対応している。iOSに送信されるのは、Misfitで計測された歩数、睡眠情報、それに体重だ。体重計測の機能はSHINEにはないが、アプリ側には体重履歴の入力機能がある。

なお、SHINEとスマートフォンの接続はBluetooth 4.0で行われ、アプリを起動するごとに自動的にデータがダウンロードされるため、ユーザーが意識することはほとんどない。スマートフォンとのペアリングも、画面上にSHINEを置くだけで認識するという簡単さだ。 SHINEはフィットネストラッカーなんて不要だ!という人に、もう一度、使い始めることを促す製品ではない。しかし、自分が普段、どのような生活習慣を持ち、歩いたり走ったり、あるいは泳いだりといった運動、それに睡眠の履歴を振り返り、生活習慣を見直したいと思っている人にはベストな製品のひとつだと思う。

類似製品は多いものの、装着感と頑丈さでこの製品を越えるものを筆者は知らない。繰り返しになるが、今後の水泳トラッキング対応が楽しみだ。

Misfitの共同設立者の1人は元アップルCEOだったジョン・スカリー氏だ。Misfitの命名者がスティーブ・ジョブズで、ジョブズが無くなった2011年10月に設立された会社である。また珍しくiOSとAndroid以外にWindows Phoneもサポートしていることなど、様々な点で注目される要素があった。

これまでは日本でのプロモーションを積極的に行っていない。ソフトローンチの形で販売が行われていたが、今回の記事のために問い合わせてみたところ、近く本格的な日本での営業活動を開始するとのこと。新製品や追加アクセサリの投入も期待したいところだが、まずは同社を象徴する製品としてSHINEを勧めたい。

フィットネストラッカーを多数乗り継いでいるなら、この良さが理解できるはずだ。

本田 雅一 ITジャーナリスト

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

ほんだ まさかず / Masakazu Honda

IT、モバイル、オーディオ&ビジュアル、コンテンツビジネス、ネットワークサービス、インターネットカルチャー。テクノロジーとインターネットで結ばれたデジタルライフスタイル、および関連する技術や企業、市場動向について、知識欲の湧く分野全般をカバーするコラムニスト。Impress Watchがサービスインした電子雑誌『MAGon』を通じ、「本田雅一のモバイル通信リターンズ」を創刊。著書に『iCloudとクラウドメディアの夜明け』(ソフトバンク)、『これからスマートフォンが起こすこと。』(東洋経済新報社)。

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事