集合住宅「災害時のトイレトラブル」を避ける対策 気付かず使うと、汚水が上の階から下の階へ

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■断水時は「高置水槽」の水を活用する

高置水槽方式は、建物の屋上に水槽を有する給水方式です。災害時、高置水槽が損傷していなければ、地域が断水していたとしても、水槽内に貯まっている水を利用できます。

ですが、もしも高置水槽の存在を理解していなければ、通常どおり水洗トイレなどを使用してしまい、貴重な水を失うことになります。

貴重な水はルールを設けて使う

東日本大震災のとき、高置水槽の水があることを認識していた病院勤務の看護師さんは、使用する水洗トイレの場所を限定しました。そして、3回使用したら1回流すというルールを設けて、水を大切に使用しました。

その甲斐あって、上水が復旧するまで高置水槽の水でつなぐことができました。このように高置水槽の限られた水を活用することは重要です。

平成30年7月の西日本豪雨のときも、病院で同様の取り組みがありました。この病院は、水洗トイレの使用を禁止し、ビニール袋の中におむつを入れて携帯トイレのようにして使用しました。高置水槽の水を医療関連に優先的に使用するための工夫です。

いずれにしても、高置水槽の水を有効活用した事例です。病院に限らず、建物に高置水槽がある場合は、平時の貯留容量と点検方法を確認し、活用のためのルールを決めておくことが必要です。

災害トイレ
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