東さんは、千葉県に生まれ育ちました。小学校3年生になってから研究職をしていた父親の仕事の都合で、京都の城陽市に引っ越し、卒業までを関西で過ごすことになります。
「父方が立派な家系で、祖父が大学の学長でした。小さい頃からいろんな方々が家に出入りする環境でしたね」
小さい頃の自身については「感覚で生きていた」と振り返ります。
「思い通りにならないと、へそを曲げてしまう性格でした。自分の中で勉強に興味を持つ時期と、嫌いでまったくやりたくないという時期があり、いいときはトップクラス、悪いときは最下位レベルの成績でした」
「とにかく勉強が嫌いだった思い出のほうが強い」と語る彼は、中学受験はせずにそのまま公立中学校に上がり、1年生のうちに千葉県に戻ってきます。
高3で文系から理系に変える
「成績が中ぐらいに落ち着いた」中学生活のあと、高校受験をした彼は、東京の私立である郁文館高等学校に進学します。しかし、彼の人生を大きく変えるアクシデントもここで起こりました。
「高校1年生の時点で進路を決める学校だったのですが、自分は漠然と考古学者になりたいと思って文系コースを選択したんです。でも、しだいに社会に出てからの生活のことを考えて、3年生で理系コースに入り直して勉強することにしました。
周囲からはこの選択に『なんでそんな無謀なことするの?』、『1年棒に振るの?』などと言われたんですが、当時は『やる気さえあればどうにでもなる!』と思っていました。考えが甘かったですね……」
「学校に入る前に日本史と世界史の教科書を一言一句覚えた」と語るように、興味のある科目に関しては素晴らしい成績を取りましたが、科目によってムラがあるのは高校でも変わらなかったようで、センター試験は500/900点程度に終わります。
「理数系の科目は成績が高かったのですが、文系科目は嫌いだったので、ひどい成績でしたね。模試では千葉大学でD~C判定を取っていた学部もあったので、そのまま前期試験で受けたのですが、落ちてしまいました」
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