カワサキ「ニンジャZX4-RR」中型4気筒復活の息吹 扱い切れるミドルクラスのスーパースポーツ
しかし、このエンジンが本領を発揮するのは「そこ」ではない。実際、5000回転を超えてからのサウンドは加速度を増して官能的になっていく。とくに各ギアでの7000~9000回転あたりのスロットルレスポンスは秀逸で、見やすいフルカラーTFT液晶メーターのお陰で、そのエンジンのライブ感が楽しめる。
![総排気量399cc水冷4ストローク並列4気筒エンジン。最高出力は57kW(77PS)/14500rpm、ラムエア加圧時に59kW(80PS)/14500rpmを発生する](https://tk.ismcdn.jp/mwimgs/3/4/570/img_348c2091abe190b81a2d04e7f7f9b522414419.jpg)
しかし、それでも、エンジン性能のわずかしか引き出しておらず、さらにアクセルを開き、1万回転オーバーまで上昇させていくと、メーターに目を配る余裕をライダーに与えないほどの加速感を味わえる。1速ギアで一気に最高回転数の1万5000回転までまわすと、時速80km/hをあたりまで速度が上昇する。もちろん、最新のSuperSport1000ccクラスでは、1速で軽く180km/hオーバーなんていうマシンも多いが、それらは現代の交通環境を考えると、あまりにも現実的ではないだろう。
ZX4-RRは、そのあたりのユーザビリティーに関しては決定的にフレンドリーで現実的なマシンだ。
扱い切れる楽しさが詰まったメイキング
![視認性に優れたフルカラーTFT液晶メーター](https://tk.ismcdn.jp/mwimgs/c/b/570/img_cb5137e6cb5a8b9f55e3b76df3a4005a161896.jpg)
コンパクトに仕上げられた車体まわりのお陰で、乗り手としては「乗せられている」と言うよりも「乗っている」感が強く、操る楽しみが十分に味わえる。400ccの奏でるエンジンサウンドと、軽快だが落ち着いたフロントまわりのハンドリングに市販車最高峰レースでの圧倒的な強さを持つカワサキのエンジニアリングも感じずにはいられない。
高いエンジン性能とハンドリング性能の基本ベースをしっかりと構築したうえで、上位機種からフィードバックを受け、さらにライダーとの一体感を高めている。
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