なぜ株価はほとんどいつも上がっているのか? ただし「10年に1度の暴落」も近いかもしれない

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JRAの競馬場のサーフェスは優秀すぎて、クッションも効いているのに、スピードも出る、素晴らしい、圧倒的世界一の馬場である。しかし、世界の他の競馬場は、ボコボコだったり、アメリカの、砂ではないダートだったり、「重重」の芝だったり、コンディションの悪いところで勝たないといけない。だから、素晴らしい馬場もあれば、タフな馬場もある、という多様性に富んだサーフェスの競馬場をそろえる必要がある。

「新潟競馬場改修」と「地方・中央競馬」の一体感強化を

一案としては、新潟競馬場の改修があげられる。同競馬場で名物になっている直線競馬(1000メートル)は、スピードとタフさ、つまり、スピードの持続力と精神的な持続力が必要な素晴らしいコースだ。コーナーを器用に回って、競馬の上手な馬が直線の切れ味で勝つという馬だけでなく、アメリカ競馬のように、スタートからゴールまで、一本調子ではあるが、スピードの持続が必要な馬を作る必要もある。それには直線競馬でかつ、タフなサーフェスが1つの適性となる。

そこで、新潟直線競馬をタフなサーフェス、内外の有利不利を激減させるようなコースへの改修が日本にとってなにより必要である。

次は地方競馬からのスター誕生だ。それには、都道府県を中心に展開する地方競馬とJRA競馬の一体感を、重賞レベルだけでなく、JRAの1勝馬クラスからすすめるべきだ。かつサーフェスを今の地方競馬とJRA競馬の中間ぐらいのダートコースを作ることが望ましい。JRAに切望する。

さて、最後は予想だ。レースは20日に中山競馬場で行われるメインの第レースAJCC(アメリカジョッキークラブカップ、距離2200メートル、芝コース、G2)。

あまりレベルは高くないが、高齢馬に期待したい。ボッケリーニと大穴だが、カラテ。カラテは出てくるときは買え。2頭の単勝。

*次回の筆者はかんべえ(吉崎達彦)さんで、掲載は2月3日(土)の予定です(当記事は「会社四季報オンライン」にも掲載しています)。

小幡 績 慶應義塾大学大学院教授

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おばた せき / Seki Obata

株主総会やメディアでも積極的に発言する行動派経済学者。専門は行動ファイナンスとコーポレートガバナンス。1992年東京大学経済学部首席卒業、大蔵省(現・財務省)入省、1999年退職。2001~2003年一橋大学経済研究所専任講師。2003年慶應大学大学院経営管理研究学科(慶應義塾大学ビジネススクール)准教授、2023年教授。2001年ハーバード大学経済学博士(Ph.D.)。著書に『アフターバブル』(東洋経済新報社)、『GPIF 世界最大の機関投資家』(同)、『すべての経済はバブルに通じる』(光文社新書)、『ネット株の心理学』(MYCOM新書)、『株式投資 最強のサバイバル理論』(共著、洋泉社)などがある。

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