生成AIで「ググる」が終焉し「コパる」へ移行の必然 2024年に生成AIを活用する「最大のリスク」とは

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ビジネス利用として情報を深掘りするとしたら、コパる場合は最初の回答に推しの子に関する新たな質問を加えれば情報が深掘りできます。

「なぜ人気なのですか?」「どんな人たちが楽しんでいるのですか?」といった具合です。このチャットを何度か繰り返すと、おそらく「推しの子」を知らない人でも「推しの子ブーム」が何なのかを極めて短い時間で理解することができるでしょう。

情報検索がググるからコパるに変わることで起きる働き方の変化は、タイパの変化です。実際、コパイロットに慣れてくると、これまでいかに自分がググることで無駄な時間を費やしていたかを思い知らされます。

一方でこの検索の仕方が一般的になると、大きな落とし穴が生まれます。それが「情報が正しくない場合がある」という生成AIあるあるな落とし穴なのですが、その話はこの記事の最後でまとめたいと思います。

ChatGPTエンタープライズで変わる働き方

さて、生成AIによる働き方の変化の2段階目の話をしたいと思います。何かを調べる際にググるのではなくコパることにある程度慣れた段階で、仮に自分が働く会社でも「ChatGPTエンタープライズ」が導入されたとします。いったい働き方はどう変わるのでしょうか?

これはある程度、ChatGPTエンタープライズがその社内のイントラ情報について学習を終えた後ではという前提になるのですが、結果として新入社員でもベテラン社員のノウハウを簡単に手にいれることができるようになります。

具体例としては営業やコンタクトセンターの現場で説明するとわかりやすいかもしれません。顧客から「この商品はうちのような会社で導入したら効果は出ますかね?」「こういう不具合が頻繁に出るのですけど、どうしたら出なくなります?」などと言った問い合わせを受けた場合で考えましょう。

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