ブルーボトルCEO、日本での全計画を語った 消費者と投資家を虜にする「完璧主義」

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――相当いいところまで話が進んだところもあるようですが・・・。

たくさんの会社と交渉をしたし、そのうち何社かはかなりのビッグカンパニーだった。中には提携直前まで進んだところもあったのだが、最終的に折り合わなかった。今では(提携交渉が)うまくいかなくて本当に良かったと思っているよ。

パッケージ入りコーヒーの販売もしたい

――日本ではすでに2店舗を出店済みですが、今後の出店計画は。

うまく運営できる範囲内で出店したいと思っている。それが何店になるかはわからない。まず重要なのは日本でリーダーを育て、すばらしいチームを作ることだ。今のスタッフの中にはすばらしいアシスタント・マネージャー候補がいて、新しい店をオープンする際にはそうした人が店長になるのが望ましい。外から新しい店長を引っ張ってくるのではなく、社内の人間の成長に合わせて出店していきたい。

――清澄白河店ではコーヒーの焙煎も行っています。今後、豆を百貨店など小売店やネット経由で販売する考えは。

清澄白河店はすっかり街の"名物"となった(撮影:今井康一)

ネット販売は始めたいと思っている。一方で、外食店にコーヒーを提供するのは微妙だね。自分のコーヒーを自分以上に愛している人はいないから。おカネのことだけを考えれば魅力的だが、そこに力を入れることはないだろう。百貨店はどういう百貨店かにもよるね。

――アメリカでは、オーガニックスーパーのホールフーズでパック入りコーヒーを販売していますが、日本でも同様のことはできそうですか。

パッケージ入りコーヒーの販売は増やしたいと思っている。最近買収したパーフェクト・コーヒーという会社の創業者であるニール(・デイ)が開発した技術はすばらしい。挽いた豆の鮮度を保ったまま一杯分ずつパッケージにして販売していて、これは日本のカルチャーにもはまると思う。

今回、日本に来る際に飛行機の中で試したのだけれど、パッケージを空けた瞬間、コーヒーのものすごくいい香りが飛び出してきた。これには大きなビジネスチャンスがあると思っている。多くの人はおいしいコーヒーを淹れるには、高機能な高級グラインダーが絶対必要だと考えているが、ニールのおかげで、簡単においしいコーヒーが飲めるようになるからだ。

挽き立ての豆で淹れたコーヒーと、パーフェクトのコーヒーのブラインドテストを何度もやったが、私も品質管理担当者もみんなだまされたほど質が高い。彼がやったことは、これまでに誰もできなかったことだ。

――スーパーや百貨店で販売するのですか?

できればね。その前に日本できちんとしたパートナーを探す必要がある。もし、日本で生産できる体制が確立できれば、いい店で販売したい。

――4月にはハンサム・コーヒーという会社も買収していますね。

ハンサムはロサンゼルスにある、コーヒー焙煎会社で、非常にすばらしいチームによって運営されている。創業者の一人であるマイケル・フィリップスはとても活気にあふれている。加えて、ロスの焙煎業者の規制はとても厳しいので、そこに焙煎工場を持てたことの意義は大きい。

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