ブルーボトルCEO、日本での全計画を語った 消費者と投資家を虜にする「完璧主義」

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――ところで、今月にも「ログロード代官山」にタルティーンベーカリー&カフェの日本初店舗を出店する予定だったのを直前になって取り止めましたね。

パンを製造するスペースが小さすぎると判断したんだ。私たちは清澄白河店から多くのことを学んだ。需要がどれくらいあるか、とか、予想していたより多くの商品を提供することはスタッフにとっても長時間労働につながるという意味で大変だということがわかった。

決断するのは楽ではなかったが、最終的に、代官山はパン工場として機能させるには狭すぎるとの意見で一致した。今は清澄白河も含めて、あらゆるところで大きなスペースがないか探しているところだ。(タルティーンのオーナーである)チャッド(・ロバートソン)もつい最近まで来ていたし、私たちのチームも先週日本へ場所を探しにやってきていた。

タルティーン側からオファーがあった

――この段になって出店を見送るという判断をされることに迷いはなかったですか。

確かにタフな決断ではあったが、このまま店を開けて昼前にはすべてが売り切れたのにもかかわらず、それ以上売れるものを作れるスペースがない、という事態に陥るよりはずっといい。

――出店場所を決める際には、ご自身も見に行かれるのですか。

もちろん。この清澄白河の店も最初に友人が見つけてきた。「すごく面白いエリアがある」といって、清澄庭園や美術館、それからこのビルの写真を見せてくれた。このビルのリース価格も調べていてくれて、それで「これは面白そうだ」となった。早速カリフォルニアから来て、この界隈を歩き、ランチを食べて、美術館にも行った。こういうやり方はとても変わっているとは思うが、それで一気にこの街が気に入ったんだ。東京の中心地からそう遠くないのに、とても静かで平和な上に、家賃も安い。

これが私のやり方でもある。実際にその場所にドライブや散歩にいって、そこがどういうエリアだか確かめる。

――そもそも、ベーカリーを買収した理由は。

世界一のクロワッサンが食べられるんだったら買収しない理由はないよ!私はチャッドを長いこと知っている。彼はずっと事業を拡大したいと考えていたが、それを可能にするチームに巡り会えていなかった。実は彼は、清澄白河店がオープンしたときに日本へ来ていて、ブルーボトルのチームがローンチに向けて一丸となって働いている姿や、その後の日本での反応を見て、一緒に働きたいチームを見つけた、と言ってきてくれた。

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