「初の黒人女性学長」辞任巡るハーバード大の闇 秘密審議でお茶を濁す大学の大きな問題

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新たな盗用疑惑の申し立ては、フリー・ビーコンがそれまでに拡散していた約40件の他の盗用疑惑に続くものだった。この申し立ては、ハーバード大学が学長に学生と同じ学術的基準を課しているのかという疑問を投げかけるものだった。

自らの発言が厳しい批判を浴びて2006年にハーバード大学の学長を辞任したローレンス・H・サマーズ元財務長官は、ゲイ氏は正しい決断を下したという見解を示した。

「ハーバード大学の利益を最優先したクローディン・ゲイをたたえたい。苦悩に満ちた難しい局面であったに違いない」とサマーズ氏は電子メールで述べた。

「リベラル」な大学が保守派と共和党の標的に

ハーバードなどの大学を調査している下院委員会を率いるバージニア・フォックス下院議員(共和党、ノースカロライナ州)は、ゲイ氏が辞任しても調査を継続すると語っている。

フォックス氏は声明で、「政治活動家、覚醒した教職員、党派的な管理者らによる高等教育機関の敵対的な乗っ取りがあった」と述べ、「ハーバード大学の問題は1人の指導者よりもはるかに大きい」と付け加えた。

ハーバード大学のキャンパスでは、ゲイ氏や高等教育に対する「政治的動機に基づくキャンペーン」に深い失望を表明する人もいた。ゲイ氏の解任圧力に抵抗するよう理事会に求める公開書簡に署名した教職員は何百人といた。

一部の教職員からは、政治的な攻撃と盗用疑惑へのハーバード・コーポレーションの対処が秘密主義的だったとする批判が上がっている。

「これ以上ないほど落胆した」と語るのは、歴史学のアリソン・フランク・ジョンソン教授だ。

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