「初の黒人女性学長」辞任巡るハーバード大の闇 秘密審議でお茶を濁す大学の大きな問題
盗用疑惑、そしてハマスが主導した10月7日のイスラエル攻撃を受けた学内での反ユダヤ主義への対応が不十分と一部で指摘され、学長職が危機に瀕していたハーバード大学のクローディン・ゲイ学長が1月2日、辞任を発表した。
史上最短の在任期間
ハーバード大学で黒人としては初、女性としては2人目の学長となったゲイ氏は直ちに退任すると表明、7月に始まった激動の任期に終止符を打った。同氏の在任期間は、1636年のハーバード大学創設以来で最短となる。
副学長兼最高学務責任者を務める経済学者で医師のアラン・M・ガーバー氏が暫定学長に就任する。ゲイ氏は政治学とアフリカ人およびアフリカ系アメリカ人研究の終身教授として残る。
ゲイ氏は、ペンシルベニア大学とマサチューセッツ工科大学(MIT)の学長らとともに12月5日の議会公聴会に出席、ユダヤ人の大量虐殺を求めた学生を処分すべきかどうかの質問をはぐらかしたと見られたことで、ここ最近辞任した2人目の大学学長となった。
ペンシルベニア大学のM・エリザベス・マギル学長は同公聴会の4日後に辞任した。MITのサリー・コーンブルース学長も辞任を求める声に直面している。