中国の新興車載電池メーカーが「上場断念」の事情 SVOLT、単一顧客への依存度高く将来像描けず

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SVOLTは上海証券取引所が2022年12月に実施したヒアリングに対して、長城汽車向けの売上比率は2023年に24.98%に低下するとの見通しを示していた。

しかし財新記者の取材によれば、SVOLTは単一顧客への依存度を低下させる(ことでIPOのハードルを下げる)ために長城汽車からの受注を抑制せざるを得ず、結果として生産効率の悪化を招いてしまった。

中国の車載電池メーカー間の競争が激化するなか、上場を断念したSVOLTは生き残りに黄信号が灯っている(写真は同社ウェブサイトより)

車載電池の業界団体のデータによれば、2023年1月から11月までのSVOLTの車載電池販売量(新車への搭載量ベース)は7.18GWh。メーカー別のランキングで中国第7位、市場シェアは2.11%にとどまる。

大株主が株売却検討との報道も

2023年9月には、SVOLTの上場遅延が予想されることを理由に、長城汽車の持ち株会社が保有するSVOLT株の売却を検討していると、一部の中国メディアが報じた。交渉先として中国の車載電池最大手、寧徳時代新能源科技(CATL)などの社名が挙がったが、SVOLTは報道を否定した。

本記事は「財新」の提供記事です

IPOの目論見書で開示された決算数字によれば、SVOLTは2019年に3億2600万元(約65億元)、2020年に7億100万元(約140億円)、2021年に11億5400万元(約230億円)の純損失を計上。2022年1~6月期の半期決算も8億9700万元(約179億円)の赤字であり、黒字化のメドは立っていない。

(財新記者 盧羽桐)
※原文の配信は2023年12月23日

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