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EV(電気自動車)用の車載電池で世界最大手のCATL(寧徳時代新能源科技)が、競合メーカーに対する優位を広げつつある。
同社が1月21日に開示した2024年の通期業績予想によれば、売上高は3560億~3660億元(約7兆5619億~7兆7743億円)と前年比8.7~11.2%の減収を見込む一方、純利益については490億~530億元(約1兆408億~1兆1258億円)と逆に11.1~20.1%の増益予想を示した。
通期売上高が減収となる理由について、CATLはリチウムイオン電池の主原料である炭酸リチウムの相場下落にともない、製品の販売価格を(連動して)引き下げたためと説明。数量ベースの電池の販売は2024年も着実に増加したという。
一方、通期純利益の増益要因については「(競合他社に対する)わが社の技術力、研究開発能力、製品の競争力が高まり続けたため」と分析した。
中国市場でシェア45%
車載電池業界の団体である「中国汽車動力電池産業創新聯盟」のデータによれば、2024年に中国で生産された新車への搭載量ベースで、CATLの市場シェアは45.1%に達した(訳注:2023年の市場シェアは43.1%)。
現在主流の車載電池は(正極材料の組成が異なる)「三元系」と「リン酸鉄系」の2種類があり、CATLはその両方で首位に立つ。具体的には、2024年の市場シェアは三元系で69.2%、リン酸鉄系で37.1%だった。
CATLの強さは海外市場でも際立っている。韓国の市場調査会社SNEリサーチのデータによれば、2024年1月から11月までの期間に全世界で生産された新車への搭載量ベースで、CATLは36.8%の市場シェアを獲得。第2位のBYD(17.1%)や第3位の韓国のLGエナジーソリューション(11.6%)に2桁の差をつけている。
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