中国市場の「EV・PHVシフト」、都市間競争をも左右 2024年の都市別GDPで重慶市が広州市を逆転

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日系自動車メーカーが集中する広州市の自動車生産台数は、2017年をピークに減少が続く。写真は広州ホンダが巻き返しをかけて建設した新工場(同社ウェブサイトより)

中国の都市別のGDP(域内総生産)ランキングで、直轄市の重慶市が広東省の広州市を追い抜き、(上海市、北京市、広東省深圳市に次ぐ)第4位に浮上した。

重慶市と広州市は、2024年のGDPおよび実質成長率(の速報値)を1月下旬にそれぞれ発表。重慶市のGDPが前年比5.7%増の3兆2200億元(約69兆3002億円)に達したのに対し、広州市は同2.1%増の3兆1000億元(約66兆7176億円)にとどまった。

広州は日本車の不振が響く

国家統計局のデータによれば、広州市のGDPが重慶市に逆転を許したのは、2019年以降の5年間では2020年の1度だけだ。4年ぶりの再逆転の背景には、両市がともに基幹産業に位置づける自動車産業の明暗があると見られている。

広州市および重慶市の統計局のデータによれば、広州市の自動車産業が2024年に生み出した付加価値の総額は前年比18.2%減少した。それとは対照的に、重慶市の自動車産業の付加価値は前年を26.7%上回った。

中国の自動車産業において、広州市は日系メーカーの進出が集中していることで知られ、広汽トヨタ、広汽ホンダ、東風日産の3社が主力工場を構える。2012年以降、日系メーカーの成長とともに広州市の自動車生産台数は急拡大し、2017年には年間310万8000台に達した。

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