台湾総統選で与党勝利なら、中国が介入を活発化 投開票日は13日、軍事的圧力の強化も
梅津キャスター:日本の安全保障にも影響を及ぼす台湾総統選の投開票まで1週間を切った。現総統の蔡英文氏の後継者でアメリカとの関係を重視する与党・民進党の頼清徳氏のリードが伝えられる中、中国寄りとの指摘がある野党候補も追い上げている。
台湾総統選投開票日まであとわずか
松山キャスター:台湾総統選投開票日を目前に控えて、台湾大手メディアの最新の世論調査を見ると、与党・民進党の頼清徳候補が優勢だと伝えられている。そうした中で、台湾国防部によると、中国の偵察気球が連日のように台湾上空を飛行しているという。中国がこの総統選に何らかの影響を与えようとしているとの見方もある。
佐藤氏:やはり中国による介入なのだろう。経済的に国民党に有利な関税などを使う。あるいは、気球のようなものをわざと台湾本島の中央を横断するような形で飛行させる。SNSに介入し世論を操作するなど様々なことをやっている。民進党総裁候補の頼清徳氏と副総統候補の蕭美琴氏の2人については中国がものすごく批判している。独立派の頼清徳氏に加えて、蕭美琴氏は前アメリカ駐在大使でより独立派だ。この独立派、より独立派のコンビに対して、(中国は)ものすごく批判している。仮にこのコンビが当選すれば、5月20日の新総統就任式までの間、たぶん相当な軍事的圧力を含めた介入が活発化すると思う。
松山キャスター:アメリカや日本との距離では民進党が非常に近いところにあると言われる中での民進党候補のリードということだが、一方で、野党に目を向けると、今、国民党の侯友宜(こう・ゆうぎ)候補が2位につけている。そしてもう一人、民衆党の柯文哲(か・ぶんてつ)候補。2人は、野党統一候補をまとめるのではないかという話があったが、どちらが総統になるか、副総統になるかということで揉めて、結局不調に終わったようだ。橋下さんは民衆党候補の柯文哲氏とは以前会って小籠包を一緒に食べたりしたそうだが。