「なんとなく」で起業する"ママ社長"に物申す

子どもや家庭を言い訳に使うのは間違い

C:楽しくいいとこ取りして稼ぐ、じゃない? 本気でそう思っているみたいだし。

B:雑誌に出てくるような、二子玉川に住んで優雅に働いている女性に憧れる気持ちはわかります。でも、そんな人ってごく一部。そんな世界を鵜呑みにしちゃいけないんです。

カモにされる人もいる

「仕事がうまくいかないと、子どもを優先しているからだと言い訳したがる」、そんな厳しい言葉がポンポン飛び出すのも、普段から多くの女性と接しているから

――ママ起業家で年間103万円以上稼いでいる人はどれぐらいいるでしょうね。 

A:感覚的には1割ぐらいかなあ。

C:アンケートでは、扶養から外れている人は20人中1人だった。何十人かの回答があった別のアンケートでは、月1~3万円の利益を出しているのが数人、5万円超も数人。

A:シングルマザーがサロネーゼ的な働き方を指向するのをみると、心配になる。サロネーゼだとお客さんの9割が個人だし、個人から得る売り上げには限界があるから。

B:もし自分がシングルマザーだったら、紅茶の資格を取ろうなんて思わず、しゃかりきになって働くと思う。

――ママ起業家の人たちは、仲間を作る傾向があると聞きます。

C:私たち仲間ですみたいな写真を公開したがりますよね。すぐタグ付けして。

B:フェイスブックで“いいね!”を増やすためのノウハウを教えるようなところもあるみたい。

C:そういったノウハウを教えてもらうのに何十万円も払うという話も聞きますよ。でも、カモにされていることもわからずおカネをつぎ込むのは、心のどこかに穴があいているからでは。

B:カモを相手に商売している人たちにも怒りを覚えるけどね。

C:目利き力があれば、そういう人を選ばないと思うんだけど。

――最近、ベビーマッサージインストラクターとかアニヴァーサリー・プランナーとか、以前にはなかったような資格が増えましたよね。そんな資格ブームがママ起業家を増やしたのかもしれません。

A:そういえば以前、あるミーティングで参加者20人ぐらいがみなライフオーガナイザー(思考と空間を整理するプロ)の資格を持っていて、みな「子どもの片付けがうまくなる方法をママに教えたい」と言っていた。

B:それ、儲かるのは家元だから。

C:資格に目が向くのは男性も同じ。男性もちょっと悩み出すと資格を取りたがる。

――すばらしいママ起業家もいます。

A:やる理由がある人は強い。本気度が足りないと、やってもやらなくてもどっちでもいいとなってしまう。あと、成功する人たちの共通項は、芯がぶれていないことかな。

B:ビジネスのことを前のめりになって語る人も魅力的。

C:プロ意識と覚悟がある人は違う。仕事がうまくいっていない人は、そのことを素直に認めたがらない。私は子どもを大切にしているからといった言い訳をしがち。

A:経営者が集まるイベントで観察すると、順調な人は、名刺交換をして人とつながって、その関係を維持している。逆に焦っている人は、目の前の人と話をしているのに次の獲物を狙っている感じ。結局、誰とも継続した関係を作ることができない。

C:ビジネスでは中長期的な人間関係、信頼関係を結ぶことが大切なのにね。短期的な自分のメリットや、目立つことを優先する人は、「この人、信頼していいのかわからない」と思っちゃう。

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