「宇宙船」大阪メトロ400系、普段見せない空飛ぶ姿 中央線の新型車両、急ピッチで進む搬入作業
午前7時30分ごろ、車体の吊り上げ作業が始まった。工場に設置されている天井クレーンを使い、仮置き台の上にいったん移動。中心ピンなどを取り付けてから再び吊り上げ、台車とドッキングさせる。
同社車両部車両管理事務所係長の山内弘樹さんによると、以前は自走式のラフタークレーンを用いて屋外で行っていたが、コスト削減などのため現在の手順に変更したという。宇宙船をイメージしたデザインの車両が空を飛ぶ姿は、まさに近未来感にあふれていた。
作業は1両ずつ行われ、1時間弱で2両が線路上に載せられた。その後、手押しで2両を連結し、入れ換え用の機械で別の建屋へと移動。車両の重量バランスを測定・調整する「輪重測定」などが行われ、この日の作業は終了となる。
「翌日以降も同じ流れで車両が搬入され、6両が揃ったところで編成を組成するのですが、この建屋の線路は4両分の長さしかありません。そのため、1日目に搬入した車両はいったん別の留置線に逃がす必要があり、その関係で車両の搬入順序が変則的となっています」(山内さん)
独特な「顔」の狙い
調整中の車両を改めて観察する。400系最大の特徴である独特の前面は、「普段中央線をご利用いただいているお客様だけでなく、観光で訪れた全国の皆様、さらには万博で大阪を訪れる海外の方々にもインパクトを感じていただけるデザインとしました」と、同社車両部車両設計課係長の西野英樹さんは語る。
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