三菱「パジェロ」パリダカで名実ともに看板車へ モータースポーツから三菱の技術発展を支えた

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1997年5月7日には、V6 3.5L DGIエンジンとINVECS-ⅡスポーツモードA/Tを搭載し、ブリスターフェンダーを採用したモデルを発売
1997年5月7日には、V6 3.5L GDIエンジンとINVECS-ⅡスポーツモードA/Tを搭載し、ブリスターフェンダーを採用したモデルを発売(写真:三菱自動車)

さらに1997年5月には、ワイドフェンダーを持つパジェロワイドシリーズに、ブリスターフェンダーを採用。ブリスターフェンダーとは、まるでボディから膨れあがったように出っ張った形状のフェンダーのこと。より幅広いタイヤを装着できるほか、存在感あるフォルムを演出できるなどのメリットがあり、当時のスポーツカーなどにも採用されたデザインだ。また、ガソリンエンジンには、新開発の3.5L・V型6気筒GDIを搭載し、高効率化も図っている。

1997年、篠塚建次郎氏が日本人ドライバーとして初の総合優勝を果たす
1997年、篠塚建次郎氏が日本人ドライバーとして初の総合優勝を果たす(写真:三菱自動車)

ちなみに三菱は、2代目パジェロも前述のダカールラリーへ投入し、やはり大きな戦績を残している。1992年、1993年、1997年、1998年に総合優勝を獲得、それ以外の年でも表彰台の常連として君臨する。とくに1997年には、篠塚建次郎氏が日本人ドライバーとして初の総合優勝を獲得し、国内でも大きな話題となった。

1997年9月22日、15年の集大成としてパジェロ エボリューションを発売した
1997年9月22日、15年の集大成としてパジェロ エボリューションを発売した(写真:三菱自動車)

なお、三菱は、この年9月に、ダカールラリーのレギュレーション変更に対応するため、「パジェロ エボリューション」というモデルを投入した。高性能エンジン3.5L・MIVECを搭載し、ボディは高剛性化と軽量化、オーバーフェンダーによる拡幅などを実施。加えて、4輪独立サスペンションを採用するなどで、オフロードでの走破性とオンロードでの快適性を両立したことが特徴だ。

成功と派生モデル

1998年2月23日の改良で設定されたパジェロのエクシード ジオ
1998年2月23日の改良で設定されたパジェロのエクシード ジオ(写真:三菱自動車)

こうしたダカールラリーをはじめとする世界的なオフロード競技での活躍もあり、2代目パジェロは、歴代モデルのなかでも、最もセールス的に成功したモデルだったといえる。当時は、これも先述したとおり、RVブームの真っ直中。RVとは、「レクリエーショナル・ビークル」の略で、現在のSUV(スポーツ・ユーティリティ・ビークル)とほぼ同じような意味で使われていた。とくに当時は、オフロードを本格的に走ることができる4WD車の人気が高く、2代目パジェロはまさにそうしたブームの牽引役となった。

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