1991年に、9年ぶりのフルモデルチェンジを受けて登場したのが、2代目のパジェロだ。初代モデルから続くオフロードにおける高い悪路走破性をさらに向上させるとともに、より都会的雰囲気のフォルムを持つ本格オフロード4WD車として登場した。
主な特徴は、まず、ボディのバリエーションが豊富なこと。ホイールベースにはショートとロングがあり、通常ボディとオーバーフェンダーを持つワイドボディを設定。また、「メタルトップ」と、幌(ほろ)を装備しオープンカーの気分が味わえる「Jトップ」、「ミッドルーフ」と屋根後半がハイルーフとなる「キックアップルーフ」といった4つのボディタイプをラインナップ。これらにより、多様なニーズに対応させた。
一方、エンジンには、3.0L・V型6気筒ガソリン、2.5Lディーゼル・インタークーラーターボといった2タイプを用意。5MT(マニュアル・トランスミッション)のほか、4AT(オートマチック・トランスミッション)も設定し、ユーザーの快適性も追求した。
世界初のスーパーセレクト4WD
機能面の大きな特徴は、世界初の「スーパーセレクト4WD」を採用したことだ。つねに4輪駆動となるフルタイム4WDと、2輪駆動と4輪駆動を切り替えるパートタイム4WDの両方式の長所をあわせ持つのがこの機構だ。当時の4WD車は、2WDから4WDに切り換える際、車両を一旦停止する必要のあるモデルも多かった。
一方、スーパーセレクト4WDを搭載する2代目パジェロでは、速度が100km/h以下であれば、走行中でも2WDと4WDを切り替えることを可能とした。当時としては画期的なこの機構により、舗装路から悪路まで、さまざまな路面状況に即座に対応でき、利便性などが向上したのだ。さらに2代目には、このシステムのあらゆる走行モードに対応する「マルチモードABS」も搭載し、4輪すべてを最適に制御することを可能とした。
なお、1993年7月には新開発の3.5L・V型6気筒ガソリンエンジン搭載車と、2.8Lディーゼル・インタークーラーターボエンジン搭載車を追加。エンジンのタイプも4種類から選べるようになった。
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