「内部通報件数が多い企業ランキング」上位100社 ビッグモーターの不正請求で注目の内部通報制度

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「何かおかしいと感じたときに躊躇せずに声を上げられる文化の重要性について行動規範研修やエシックスのイベントなどさまざまな機会を通じて従業員に語りかけている。また、定期的に内部通報制度の信頼性や利用のしやすさについての周知も行っている。こうした活動の成果として、従業員からの率直な声が多く寄せられ、企業文化の継続的な変革につながっていると感じている」(同社広報部)と着実に成果が上がっていることがうかがえる。

2位は昨年と同じスギホールディングスで1585件。 匿名で外部の通報機関に通報し、解決まで連携、対応できる救済メカニズムを構築している。コンプライアンス110番では、外部人員が一次受付を実施。国連のビジネスと人権に関する指導原則に基づき、人権方針の策定とデューデリジェンスを実施するといった人権関連の取り組みは幅広い。

3位は日立製作所の1276件。ハラスメントを含むグローバル共通の通報・相談窓口を設置する。案件ごとに通報内容の確認を行い、不正が確認された場合は、対象者への指導や懲戒対応など適切な是正措置を実施している。役員・管理職向け研修・事例共有、職場単位での勉強会、eラーニングもある。

ファーストリテイリングは4位にランクイン

4位はファーストリテイリングで1180件。件数は海外を含む自社グループ全体の数字となっている。不利益取り扱いについて記載した内部通報窓口の案内を職場などに掲示。定期的に全従業員へ通達発信や研修などを実施し、その中で内部通報制度の案内も行っている。ハラスメントなどを相談できるホットラインを設け、寄せられた案件については、コンプライアンス担当者の助言と同時に実態調査を行い厳正に対処している。

5位はアイシンで1084件。国内外のグループ役員・従業員に限らず社外のステークホルダーからもコンプライアンスや不正行為に関する相談・通報を受け付ける窓口を設置している。受付後は、プライバシー保護、相談者への不利益取り扱い防止などに配慮しながらの対処を徹底する。幹部職登用時には360度評価等によるコンプライアンス資質のスクリーニングも実施している。

以下、6位セブン&アイ・ホールディングス1020件、7位パナソニック ホールディングス893件、8位オリンパス809件、9位第一生命ホールディングス766件、10位イオン754件と続く。

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