"ちいかわ"ファン語るかわいいだけじゃない魅力 1話1分の世界観 サクッと癒やされ共感・共有

拡大
縮小
ちいかわカフェ
池袋PARCOの常設店「ちいかわレストラン」で、ちいかわの世界観にひたる人たち。事前予約は数カ月先まで埋まっている(撮影/写真映像部・和仁貢介)

SNS発のショートアニメが今、多くの大人を虜にしている。1話1分ほどの物語の何が夢中にさせるのか。人気作品のファンが集うスポットを取材した。AERA 2023年12月25日号より。

当記事は、AERA dot.の提供記事です

平日午後6時、東京の池袋PARCOには行列ができていた。11月にオープンした、漫画とアニメが人気の「ちいかわ」の常設店「ちいかわレストラン」だ。席は事前の抽選制で、数カ月先まで埋まっている。レストランの隣にある限定グッズを販売するショップさえも事前の抽選制だ。並んでいた30代の事務職女性は「今回は当選できてラッキーでした」と話す。 

アニメといえば、漫画が雑誌に掲載され、ゆくゆくはアニメ化、グッズ化されるパターンが王道だろう。

だが、「ちいかわ」はSNS生まれ。ツイッター(現X)にアップされた漫画が話題となり、コミックスは累計270万部のベストセラーに。2022年からフジテレビ系の情報番組「めざましテレビ」内で、約1分間のショートアニメが放送されるまでになった。アニメが1週間限定でYouTubeに公開されると、再生回数は1話あたり100万回を超える。人気はとどまるところを知らず、阪急電車にイラストがラッピングされ、東京スカイツリーでコラボイベントが開かれている。

隙間時間の“お供” に

始まりは、イラストレーターのナガノさんがツイッターに投稿したイラストだった。

「こういう風になってくらしたい」という言葉とともに、「なんか小さくてかわいいやつ」が、怒られたら、「びえ~っ」と暴れて、「て~っ」と逃げたいし、などと描かれていた。このときの「なんか小さくてかわいいやつ」が、後の「ちいかわ」だ。会社員女性(43)は当時を振り返る。

「『かわいい』『わかる』みたいな反響があって、それから、ナガノさんのアカウントにちいかわのイラストが登場するようになったんです」

関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT