いよいよ2024年、日本株を枕に年越しをしよう 「きのえ・たつ」は株式市場に最高の組み合わせ
しかし、日本は世界、とくにアメリカに比べれば1周遅れの経済だということを忘れてはならない。しかも、日本経済は約30年間のデフレ経済から脱却する可能性のある、大きな経済波動のスタート段階だ。2023年の前半は「勝ち」、そして後半は「負け」の順になっている欧米とのシーソーゲームは、今度は日本が勝つ番だ。
干支に関する相場格言はいつ始まったのか
もうすぐ2024年になる。ここであらためて、有名な干支(えと)に関する相場格言をかみしめてみたい。
「子(ねずみ)繁盛、丑(うし)つまずき、寅(とら)千里を走り、卯(う)跳ねる。辰巳(たつみ)天井、午(うま)尻下がり、未(ひつじ)辛抱、申酉(さるとり)騒ぐ、戌(いぬ)笑い、亥(い)固まる」である。
筆者が証券界に入ったのは1970年だが、その頃の兜町では、どんな理論派であっても、新年の相場予想ではこの干支の見方を必ずひとこと付け加えていたものだ。各証券会社も同様で、とくに兜町の主(ぬし)だった歩合外務員(コミッションセールスマン)たちは、新年相場を予測する重要な営業トークにしていた。
こうした「営業トーク」はいつから始まったのだろうか。戦後の取引が始まった1950年にはすでにあったという説もあるが、定かではない。
干支(えと)は平安時代のころの行事を支配していた陰陽五行説と結びついた。調べてみたのだが、戦国時代に入っても勝負事と干支を結びつけた明確な記録はない。
また、江戸時代に入って、先物取引などが活発になったコメ相場には当然干支に関する格言が出てくるかと思ったのだが、季節や天候の格言はあっても、干支による相場格言は見当たらない。
日本で1878(明治11)年に証券取引所ができてから、2024年で146年が経つ。それゆえ「明治の相場格言にはあったはずだ」という説もあるが、ネットなどでいくら探しても「これだ」というものは見当たらない。
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