東京タワーが観光スポットとして人気再燃の理由 積極的な仕掛けで来塔者はコロナ前水準超えも

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ここ数年、東京タワーは積極的な仕掛けを続けざまに行ってきた。主な取り組みは次の通りだ。

2020年11月~:天空を楽しむ茶道体験「朝茶の湯」をスタート

2022年4月:日本最大規模のesportsパーク開業 新たなエンタメ体験

2023年11月:1階に「K-POP Plaza Tokyo」をオープン(イベントは12月10日終了)

そして2024年以降は、三井不動産と芝公園を含めた周辺開発に着手予定だ。

インバウンド人気も高い。今年5月にインバウンドビジネスメディアが行った外国人に人気の東京のスポット調査によると、東京タワーは①チームラボプラネッツ②東京スカイツリー③浅草寺に続く4位となっていた。

2023年度の状況を運営会社の(株)TOKYO TOWERに確認すると、

「今年度の来塔者数は、昨年度に比べて約1.5倍の約200万人以上を見込んでおり、コロナ前とほぼ同水準か、それ以上になる予想です」(広報担当者)とのことだった。

現在の東京タワーの様子

実際の盛り上がり状況はどうなのか。クリスマスシーズン真っ只中の東京タワーを久しぶりに訪れてみた。浜松町から増上寺に向かって歩き出すとビルの間にオレンジ色に輝くタワーが浮かび上がって見える。増上寺の境内では大殿と東京タワー、そして超高層ビルをセットにしてスマホで記念撮影するアジア系の観光客の姿があった。江戸、昭和、令和の3時代が1枚の写真に納まる構図である。

浜松町から15分ほど歩いて東京タワーに到着。正面玄関の前には65周年を記念し、クリスマスツリーに見立てた高さ10メートルの「リトル東京タワー」オブジェが展示され、LEDライトを駆使した光のファンタジーが繰り広げられている。BGMが流れる中、リトル東京タワーの色がオレンジからブルー、グリーンなどに変化するイルミネーションショー。見物客はその美しさに魅了されている。

リトル東京タワーのイルミネーション(筆者撮影)
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