弱った心臓そのものを元気にする「心臓リハビリ」 「いきいきウォーキング」で死亡率を下げる
心臓リハビリの運動療法は、他の症状で行うトレーニングのようにきつければきついほど効果を得られるといったものではありません。たとえば「呼吸リハビリ」では、少し強い負荷をかけ、息切れするくらいの運動を指導されます。しかし、心臓リハビリでは、息切れするというのは危険信号となります。運動の負荷は、息切れする手前の段階で止めなければいけません。ここが、他のトレーニングとの大きな違いといえるでしょう。
他には、脈拍にも注意を払う必要があります。呼吸リハビリでは脈拍の制限はありませんが、心臓リハビリに関しては、安静時のプラス30、β遮断薬を使用している場合はプラス20くらいが上限となるように調整して行ってください。脈拍数と心拍数は不整脈がない限り同じ数値になりますので、脈拍を知ることで心拍の状態も知ることができます。
❶まずは安静時の脈拍数を知る
❷同じ強さの運動を3分以上した直後に15秒間の脈拍数を測定
❸②の数値を4倍にする
❹安静時と比較して上限内に収まるよう調整
例:安静時の脈拍数が80ならば、上限は110(β遮断薬服用時100)
ただ単に運動するのではなく、自分で心拍数をモニタリングすることが大切です。
「いきいきウォーキング」で死亡率を下げる
続いて、具体的な心臓リハビリのメソッドを紹介していきます。心臓リハビリでなによりも大切なことは「有酸素運動」です。有酸素運動といっても、いろいろなものがありますが、ベストなのは「ウォーキング」。心臓リハビリにおいて、歩くことに勝る有酸素運動は存在しません。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら