ひろゆき「経営者は現場で体を張ったほうがいい」 夫婦で1500億円稼いだ女性の自伝に学ぶこと

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夫婦2人のこぢんまりとしたところから始めたビジネスが、巨額の価値に至る。それが中途半端な規模でなく、『フォーブス』誌の「アメリカで自力で最も稼いだ女性」リスト(2017年)に載るところまでいってしまうのが面白いですね。

海外展開で失敗しないために

グローバル展開している大企業の買収額ということなら、1500億円という数字も理解できます。しかしイットコスメティックスは、アメリカのドメスティックブランドの時点で、フランスの化粧品会社であるロレアルに買収されています。

高級ブランドには、やはりいろいろ国で販売されていなければというところがあります。そうしたイメージから、日本のブランドでも、広く海外展開しなければいけないと考えて、大失敗してしまうパターンがものすごく多い。

でも海外の文化がわからないなら、無理に挑戦しないで、逆に日本国内で圧倒的なトップを狙うというやり方もあるのではないでしょうか。

もしかしたら、日本の文化を理解してくれる海外の会社が「あなたの商品を売りたい、使いたい」と買いに来ることもあるかもしれません。そうなれば、海外の文化を学んで無理にそれに合わせる必要もないですよね。

イットコスメティックスの場合、メインの商品はコンシーラーです。ファンになった人は、これを死ぬまで使い続ける。その意味では、1人当たりの生涯売り上げがものすごく大きい。

そこでロレアルは、アメリカでこれだけいけるなら、これをフランス文化にカスタマイズしてうちの国で売れば儲かる、と考えた可能性がある。

圧倒的な良い商品を、地道にちゃんと作り続ければ、少人数のチームでもうまくいくということです。

買収の合意に至る前、ジェイミーさんがロレアルからのオファーをいったんは断ったというのも、自分たちに比肩する会社はないはずだという自信の表れだと思います。

似たような会社があるなら、代わりにそこを買えばいいということになるのですが、そうではなく、高値を吹っ掛けても相手はうちを買うしかない、という状況にまで持っていったわけです。

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