掃除ロボット、ダイソン参入で何が変わるか 日本勢も続々参戦、ルンバはどうなる?

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一方、共働き世帯の増加で引き合いが強まっているのが、ロボット型だ。

圧倒的な存在感を放つのは、米アイロボットの「ルンバ」。市場の開拓者であり「ロボット掃除機といえば『ルンバ』というイメージが強い。特に女性にとってはあこがれの商品になっている」(ビックカメラ)。

最新機種では、吸い込み口を従来のブラシからゴムに替えて吸引力を向上させた。また、今年4月からは床拭きロボット「ブラーバ」も投入。新たなニーズ開拓にも余念がない。

三角形状のロボット型が新登場

ロボット掃除機市場の拡大に期待するのは国内勢も同様だ。日本の狭い家屋では普及しにくいという事情から各社は慎重だった。しかし、2012年にシャープと東芝が参戦。2015年にパナソニックも参入した。

同社が3月に発売した「ルーロ」は、従来の丸型に対し、独自の三角形状で部屋の隅のゴミまでしっかり取れるのが売り。「月産5000台目標だが、出だしは計画比5倍の売れ行き」(パナソニック)という。

市場では1万円以下の格安ロボット掃除機も登場しているが、「どちらかといえば景品用などに買われている。しっかり掃除したい人には、10万円以上するモデルでもよく売れる」(ビックカメラ)。

今後、ロボット型で台風の目になりそうなのが、ゴミと空気を分離するサイクロン式で市場を席巻したダイソンだ。同社はロボット型でもサイクロン式を投入する。

当初予定していた2015年春からは遅れたものの、秋にも日本で発売される見通しだ。ダイソンが参入したらさらに盛り上がると、売り場の視線も熱い。どこがルンバの牙城を崩すのか、競争は激化する一方だ。

「週刊東洋経済」2015年6月13日号<8日発売>「価格を読む」を転載)

許斐 健太 『会社四季報 業界地図』 編集長

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このみ けんた / Kenta Konomi

慶応義塾大学卒業後、PHP研究所を経て東洋経済新報社に入社。電機業界担当記者や『業界地図』編集長を経て、『週刊東洋経済』副編集長として『「食える子」を育てる』『ライフ・シフト実践編』などを担当。2021年秋リリースの「業界地図デジタル」プロジェクトマネジャー、2022年秋より「業界地図」編集長を兼務。

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