このほか、膵炎になりやすい体質も明らかとなっており、親族に膵炎の人がいる場合は、注意が必要になる。
そして、胆石はアルコールと並んで急性膵炎の主要な原因だ。
「胆石が原因で急性膵炎を起こし、まだ胆のう内に石が残っている場合には、膵炎の再発予防や、胆石関連合併症の予防のために胆のう摘出術が勧められます」と正宗さん。
一方、急性膵炎発作のない無症状の胆石は、予防的に胆のう摘出術を行う必要性は低く、経過観察でいいとのこと。
「ただし、肝臓と十二指腸をつなぐ総胆管に胆石がある場合には、内視鏡を用いて取っておいたほうがいいと思います。胆石と一括りとせず、ご自身の胆石はどこにあるかを主治医の先生に聞いてみるといいでしょう」(正宗さん)
一度なると再発リスクは22%
急性膵炎に一度でもなった場合、再び発症することはあるのだろうか。
「多くの論文をまとめたメタ解析によると、初めて罹患した人の22%が再発し、再発した人の36%が慢性膵炎になると報告されています。特にアルコールが原因の場合には、38%の人が再発し、再発した人の65%の人が慢性膵炎になってしまいます」と正宗さん。
つまり、一度でもなってしまったら、飲酒や喫煙をはじめ生活習慣の改善を心がけていく必要がある。
(取材・文/大西まお)
正宗 淳
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