「スマホ入浴」増加、無意識の長風呂に潜むリスク お風呂で動画や映画に夢中になる人は多いが…

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LIXILでは、入浴時にスマートフォンなどを使うことを「スマホ入浴」と名づけており、スマホ入浴経験者の500人に対して「長風呂に関する意識調査」を行った。

まず、「長風呂した」と感じる時間について結果を見てみよう。「普段の入浴時間」では、「10分以上20分未満」が最多の30.8%、次いで「20分以上30分未満」の24.6%。

一方、「長風呂と感じる入浴時間」は、「30分以上1時間未満」が最多の33.2%となり、「普段の入浴時間」より長めの時間を「長風呂」と認識する傾向が見られた。

「長風呂した」と感じる時間についてのアンケート結果
(出所:LIXIL「長風呂に関する意識調査」リリース)

LIXILのリリースには、東京都市大学人間科学部・早坂信哉教授のアドバイスが紹介されている。

早坂教授によると、「入浴による温浴効果は、40℃の湯船で10分間、全身浴することで十分に得ることができるので、全身浴で20分以上浸かれば『長風呂』」になるという。つまり、「普段の入浴時間」でも49.2%の人が長風呂をしているのだ。

長風呂の原因はスマホで動画や映画視聴?

「長風呂」のイメージを聞いた結果を見ると「身体の芯から温まることができる」(89.8%)、「心身がすっきりする」(84.2%)など、大多数の人が身体に良い効果があると感じている。

だが早坂教授はリスクとして「1回の入浴で800mLの水分が身体から奪われるため、長時間の入浴になるほど水分量が減り、脱水につながる」こと、「長風呂は肌の保湿成分が流失することによる肌の乾燥や、体温が高くなりすぎる"浴室熱中症"などのリスクも高まる」ことなどを挙げている。

さきほどの「長風呂」のイメージを聞いた結果でも、「熱中症になることがあると思う」(64.6%)や「入浴中にも水分補給が必要だと思う」(63.2%)など、リスクを認識している人が多かった。

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