2025年3月期までの中期経営計画では、「TOWAの技術を次世代に伝承するための人材育成や、事業規模拡大に向けた人材の獲得を積極的に行います」との目標を掲げており、人材投資にも余念がない。
従業員増加人数の多さで目に留まるのが、4期前比で従業員数が5465人も増えたSHIFTだ。ソフトウェアテストなどの品質保証の受託事業を展開する成長企業の一角だ。経常利益成長率は64.1%で5位にランクインしている。
SHIFTの強みは、素養がある非IT人材を検定試験で選抜して大量採用し、テストエンジニアに育成する独自システムを構築していることだ。同社の試算によると、日本のソフトウェアテスト市場は5.5兆円規模で、外注分はわずか1%程度。市場開拓の余地は大きく、大量採用による積極的な事業展開が業績成長に結び付いている好例といえるだろう。
上位には注目の成長企業が目白押し
経常利益成長率が63.7%で6位のラクスも、4期前比の従業員増加人数は1000人を超える。交通費精算システムの「楽楽精算」とメール共有・管理システムの「メールディーラー」が柱のクラウド事業と、IT技術者派遣事業を展開する。
インボイス制度開始が追い風となり、「楽楽精算」と電子請求書発行の「楽楽明細」を中心にクラウド事業が大きく伸びている。人材採用についても、1人当たりの売上高などの労働生産性を考慮しながら、「楽楽精算」など成長領域のクラウド事業を中心に推進していく方針だ。
このように、今回取り上げた上位30社には注目の成長企業が目白押し。さらに、『会社四季報プロ500』2024年新春号では、上位100位までの完全版ランキングを掲載している。人的資本経営を推進する成長企業100社の顔ぶれを、誌面にてぜひチェックしてみていただきたい。
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