40代で東大合格つかんだ人気声優の驚く「記憶術」 書かずに覚える「重ね塗り」メソッドとは

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ひとつの分野を短期間に集中的に勉強すると、少しずつゆっくり勉強していくよりも一気に力がつくことがあります。それは、英語の勉強をしていた時期にも、この「確率強化週間」でも実感しました。

このように、たまに短期集中で固め打ちすると、網羅的な勉強とのメリハリがついて刺激になり、自信も生まれます。

最後の頼みの綱は、試験ギリギリの「寸前記憶法」

暗記作業は好きではありませんが、勉強していて、やっぱりこれは覚えておいた方があとあと都合がいいだろうな、と感じることがあります。

なかなか記憶に定着しないものは、重要だと思える最低限の事項だけにしぼって、直前期にまとめて覚えました。最低限かつ直前にすることで、記憶をしてその記憶を保持しておく負荷をできるだけ減らしたのです。

意味づけも語呂合わせもせず丸吞みのようにゴリゴリと暗記したため、そこそこの負荷はかかりましたが、試験直後に忘れてしまってもかまわない、と短期間だけ頑張りました。

「直前期でも覚えたくない。どうせ覚えても忘れるし」というかたは、試験のぎりぎり間際に覚える手もあります。前日の夜や当日の朝にはじめて暗記をするのです。

試験会場ではたいてい、解答用紙や問題冊子が配られ始める前までは参考書やノートを見ることが許されています。試験開始直前のそのわずかな時間が、記憶する最後のチャンスです。

私は、その科目で絶対に知っておいた方がいい、でも正確に覚えられているかどうかあやしいといった事項を書いたメモを持ち込み、それを最後の1秒まで見て、脳の短期記憶に入れようとつとめました。

絶対に知っておいた方がいい事項というのは、たとえばセンター数学では、「3変数の因数分解公式」、「積分の面積公式」、「メネラウスの定理」などです。

これらの公式や定理を知らなくても問題は解けますが、知っている方が圧倒的に解答時間を短縮できます(これらが使える問題が出たら、ですが)。時間がタイトなセンター数学で使わない手はありません。

次ページ答案用紙が配られる前までが勝負!
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