絶対王者「N-BOX」に挑む「新型スペーシア」の勝算 フルモデルチェンジした売れ筋軽自動車を比較

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燃費の面では、全般的にスペーシア・シリーズに軍配が上がる。これは、前述のとおり、全タイプにマイルドハイブリッドシステムを採用していることが大きいのだろう。発進時や加速時などに、電動モーターがエンジンの駆動力をアシストすることで、高い燃費性能を生み出しているのだ。

また、スペーシアのNA車に搭載されているR06D型エンジンは、出力こそN-BOXのNAエンジンに劣るものの、街中でよく使う低中速の動力性能や静粛性を高めていることが特徴。マイルドハイブリッドとの相性もいいという。とくにスペーシアHYBRID Gの2WD車では、WLTCモード値25.1km/Lを実現。スズキの調査によれば、この数値は、全高1700mmを超える軽スーパーハイトワゴンのクラスでトップなのだという(2023年11月現在)。

注目のアップデート箇所について

新型スペーシアの電動パーキングブレーキ
新型スペーシアの電動パーキングブレーキ(写真:スズキ)

加えて、新型スペーシアでは、新しく電動パーキングブレーキを採用したほか、停車中にブレーキペダルを踏み続けなくても停車状態を保持するオートブレーキホールドも装備する。ストップ&ゴーが続く渋滞路などで、ドライバーの疲労軽減をサポートする装備だ。N-BOXの場合、これら装備は先代モデルから採用されており、当然ながら新型にも搭載する。電動パーキングブレーキやオートブレーキホールドは、近年、N-BOXだけでなく、多くのモデルに装備されており、評判も良好だ。その意味で、新型スペーシアの新採用は、N-BOXを筆頭とするライバル車に対し、自らの弱点を補ったようなカタチだといえるだろう。

新型N-BOXの7インチTFT液晶メーター
新型N-BOXの7インチTFT液晶メーター(写真:本田技研工業)

一方、新型N-BOXでは、メーターを変更していることも特徴だ。先代モデルが運転席前のダッシュボード上に配置していたのに対し、新型ではステアリング奥にあるインホイールメーター式を採用。水平基調のインストルメントパネルと相まって、より見通しの良い視界を確保している。また、ホンダ軽自動車で初搭載の7インチTFT液晶メーターも装備し、ドライバーが多様な情報を一目でわかるような仕様となっている。

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