ごちそうを食べる機会も多い年末年始は、ついつい食べすぎてしまったり、普段とは違う食生活をしてしまったり。
そういう時期だからこそ、改めて「食べるとは何か」を見直してみませんか。
飽食の時代、どのような心持ちで日々の食事に向き合っていけばいいのかについて、僧侶である枡野俊明氏の著書『悩みを手放す21の方法』から一部を抜粋、編集してお届けします。
修行僧の食事には精進料理の真髄がある
ご存じのように、禅における食事を精進料理といいます。「精進」とは、仏道の修行に励むこと。行住坐臥(ぎょうじゅうざが)といわれるように、歩くことも、立ち止まることも、坐ることも、寝ることも、禅ではすべて修行です。
もちろん食事を作ることも、料理を食べることも修行。そのため、禅で供される食事は「精進料理」と呼ばれるのです。
【キーワード】
典座教訓(てんぞきょうくん)
赴粥飯法(ふしゅくはんぽう)
日本で曹洞宗を開いた道元(どうげん)禅師(ぜんじ)が、食に関する考えや食事(じきじ)作法を説いたのが『典座教訓』と『赴粥飯法』。禅における食の書はこの2つのみ。現在も禅僧たちによって実践されている。
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