何かと忙しい年末年始。気ぜわしい日々に心が疲れてきたならば、朝10分早起きし、ゆっくりお茶をいれてみませんか。
僧侶である枡野俊明氏の著書『悩みを手放す21の方法』から一部を抜粋・編集し、日々の生活に取り入れたい「お茶」の時間と効果について、禅の教えをふまえてご紹介します。
お茶を飲むことも禅の修行のひとつ
日本にお茶が伝わったのは奈良時代のこと。当時のお茶は「団茶(だんちゃ)」と呼ばれる塊状のお茶で、嗜好品というよりは薬の一種だったようです。
現在のようなお茶が伝わったのは鎌倉時代初期のこと。臨済宗の栄西(えいさい)禅師が中国から抹茶を持ち帰り、禅宗のお寺を中心に少しずつ広まっていったとされます。
現在でも禅寺には「行茶」という言葉があります。お茶を飲むこともまた、禅の修行のひとつなのです。
【キーワード】
行茶(ぎょうちゃ)
禅ではお茶を飲むことも修行のひとつなので「行茶」という言葉を使う。同様にお粥を食べることは「行粥」、鉢を並べて食事するのは「行鉢」と呼ばれる。生活すべてが修行という意味が込められている。
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