東上線・宇都宮LRT「ホンダと公共交通」意外な関係 自動車製造・研究拠点へ利用は進んでいるのか

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その1つが初電の繰り上げと終電の繰り下げで、下りの初電が6〜7分早くなり、上りの終電は51〜57分遅くなった。その結果、みなみ寄居駅の下り初電は5時57分発から5時51分発、上り終電は23時21分発から24時18分発になった。しかも朝の下りには5時37分発が増便されていた。

新型コロナウイルス感染症が拡大して以降、鉄道では減便や初電の繰り下げ、終電の繰り上げが多い。東武鉄道の2023年3月のダイヤ改正でも、東上線の川越市―森林公園間など、減便を知らせる項目はある。それだけに、みなみ寄居駅を含めた小川町―寄居間の動きは目立った。

個人的にはこの初電の繰り上げと終電の繰り下げが、駅の脇にあるホンダの埼玉製作所寄居工場と関係があると見ている。

乗降人員が伸びている

東武鉄道が発表したみなみ寄居駅の2022年度の1日あたり乗降人員は1543人で、2021年度の1145人から約35%も増えているからだ。小川町―寄居間の両端を除いた5駅で、2021年度は男衾駅がもっとも乗降客が多かったが、2022年度はみなみ寄居駅が逆転してトップに躍り出た。

この区間の列車に乗ると、既存の東武竹沢・男衾・鉢形・玉淀4駅の周辺には、相応に住宅などが建ち並んでいるのに対し、みなみ寄居駅は高台に寄居工場があって車窓からは見えないので、駅前には建物が確認できない。にもかかわらず乗降人員が伸びているというのは、寄居工場関係者の利用が増えていると見ていいだろう。

東武東上線の電車
みなみ寄居駅付近を走る東武東上線の電車(筆者撮影)
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