「5万円のケーキ」に見えたコージーコーナーの本気 「親しみやすさとコスパ」だけではなかった

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

また、さまざまなカットケーキを組み合わせた「6つのクリスマスアソート」(3500円)は、イベント時にデコレーションではなくカットケーキの需要が増えているという市場に合わせて発売されたものだ。

6つのクリスマスアソート(直径15cm、3500円)。苺ショート、チョコレートケーキ、オレンジショコラ、抹茶のシフォン、苺のミルクレープ、栗のショートケーキの詰め合わせ(写真:銀座コージーコーナー)

ニーズの多様化に合わせ、品ぞろえも工夫

「当社は従来、お客さまから見ると『万人受け』というイメージが強かったのではないか。ニーズが多様化する中、いろいろなシーンで選んでもらえるよう、品ぞろえも工夫しているところだ」(船田氏)

とくに課題となっているのが、若い客層の取り込みだ。そのために同社が力を入れているのが「プチケーキ」。サイズが小さく、いろいろな種類を食べられることで昔から人気の商品だ。それぞれ種類の違う9個セットで販売しているが、ここ1〜2年は、1つのコンセプトでケーキを組み合わせるようになった。

熊本県産和栗のスペシャルモンブラン(直径13.5cm、5000円)※数量限定で、すでに販売終了(写真:銀座コージーコーナー)

例えば11月までの期間限定商品が「フクロウさんと冬じたく」(2916円)。白フクロウや森の木の実、果物、クマの川魚とりなど、秋の森の様子をそれぞれケーキに仕立てた。折って絵本にできる、ストーリーブックも添えられている。

最近では誕生日ケーキとしての需要も高い。プチケーキのセットにバースデーのプレートをのせて、カラオケボックスでお祝いをするのだという。

人気キャラクターとコラボすることも多い。クリスマスに向け販売されているのが「ディズニー/ピクサー クリスマスコレクション」(3200円)。キャラクターの姿をそのまま表したものならありがちだが、ミッキー、ミニー、『アラジン』のジャスミンなどのイメージをプチケーキで表している。ケーキを囲んで会話が広がりそうだ。

次ページ変化するトレンドと、変わらないスイーツに求めるニーズ
関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事