「会社の収入だけで不安なく暮らせるなら、自分も副業なんかしないよ……」
「それでも、副業や兼業をしなきゃ食べていけない、あるいは、しなきゃやりたいことがやれない、という人は増えている」と私は前回書いた。
今回は、本業も副業もデザイナーをしているという飯塚賢也さん(28歳・仮名)にお話を伺った。デザイナーとして企業に勤めている飯塚さんだが、最近副業として40代男性演奏家の専属デザイナーを始めたという。
副業でやっている主な仕事は、演奏会のパンフレットやポスターのデザイン制作。それだけ聞くと、もしかすると「本業の勉強にもなりそうだし、副業としてはちょうどいいバランスなのでは?」と感じる方もいるかもしれない。飯塚さんも最初はそう思って引き受けたそうだ。
しかし実際は、想像以上に大変だった、と飯塚さんは語っている。
「息抜きで楽しく作れるかな」と思って引き受けた
――副業を始められたきっかけは?
飯塚さん:最初は、バイオリニストをしている友人から依頼が来たところから始まったんです。彼は事務所に所属せずフリーで仕事を引き受けているので、チラシやプログラムやチケット、あるいはSNS告知用の画像デザインに至るまで、自分で作成しなくてはいけない。そこでデザイナーをやっている僕に、「有償でデザインをしてくれないか?」という依頼が来たんです。
そこから、彼が紹介してくれた演奏家の方の単独コンサートのチラシも作成することになったり。今では、クラシック演奏家専門のデザイナーみたいになってます。
基本的に音楽畑の方はデザインのことに関して何もわからないので、僕がデザインして入稿して指定配送手配するところまで請け負っている状態です。入稿までやっているのは、自分としてはサービスしている感覚ではありますね!
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