カフェチェーンに殴り込み!双日が狙う新金脈 ヨーロッパで首位の「コスタコーヒー」と協業

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日本ではまだ馴染みの薄いコスタコーヒーだが、1971年の創業以降、今やイギリス・アイルランドでは約2800店、その他40カ国以上で約1100店を営む。店舗数はヨーロッパでは1位、世界でもスターバックスに次ぐ第2位の位置にいる。

コスタコーヒーは豆の選定、焙煎、抽出などすべてにこだわりを持つ。バリスタが時間をかけて、じっくりと丁寧に抽出することが特徴だ。デザートプレートやスープセットといったセットメニューはそれぞれ1280円、770円と、やや高めの値段設定になっている。

バリスタがじっくりと時間をかけて、丁寧に抽出する(記者撮影)

コスタコーヒーは日本では、2020年からブランド展開し、2021年からペットボトルなどに入ったRTD(レディ・トウ・ドリンク)商品をコンビニなどで販売してきた。今年に入って、リアル店舗の出店を積極化し、今回開業した銀座店は食事も提供する初のイートイン店となる。

コスタコーヒーのフィリープ・スカイエCEO(最高経営責任者)は10月初旬に行われた銀座店の開業イベントで、「日本のコーヒー市場には長い歴史があり、市場は大きく成長している。コスタコーヒーには好機がある」と力を込めた。

双日単独では時間がかかる

「双日単独でカフェチェーンに参入しても(軌道に乗せるのに)時間がかるし、規模の追求もできない。この『座組み』だからこそ、実現したプロジェクトだ」。双日リテール・コンシューマーサービス本部の村井宏人本部長は、こう話す。

「座組み」とは、双日と外食大手のロイヤルホールディングス(HD)、そして日本コカ・コーラの3社の協業体制のことだ。

日本におけるコスタコーヒーの戦略立案やマーケティングは、コスタ社を2019年に傘下に収めたザ・コカ・コーラ・カンパニーの日本法人である日本コカ・コーラが担う。ロイヤルHDはフードやフラッペの開発、バリスタ人材の採用、店舗運営のノウハウを提供し、双日は全体の利害調整をはじめとするプロジェクトマネジメントを担う。

店舗の運営・展開は、双日とロイヤルHDの合弁会社「双日ロイヤルカフェ」が担当する。双日ロイヤルカフェは双日が60%、ロイヤルHDが40%出資する。

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