カフェチェーンに殴り込み!双日が狙う新金脈 ヨーロッパで首位の「コスタコーヒー」と協業

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コスタコーヒーはコカ・コーラが手がけるペットボトルなどの販売、ブランドマーケティングとの相乗効果でカフェでの競争を勝ち抜く算段だ。

「ペットボトルであれ、家庭で飲むものであれ、コーヒーの国内消費は伸びている。その中で、リラックスしたり、バリスタとの会話を楽しめたりするカフェでの体験は、自分だけの個性的でオリジナルな体験になる。こうした特別な体験を提供することで差別化を図っていく」(西尾社長)

「マスプレミアム層」(やや高級志向の中間層)をターゲットにしたコーヒーは、「エスプレッソ」(シングル)が390円、「フラットホワイト」(エスプレッソに泡立てたミルクを重ねた商品)が540円という価格だ。コスタコーヒーの世界基準を満たす品質で提供する。

期間限定商品の威力

さらに、ロイヤルHDが味のみならず焼き目の色あいにまでこだわり抜いたパイなどのフードやフラッペを投入し、差異化する。ハロウィンシーズンに続き、クリスマスシーズンにあわせた色合い豊かなスコーンを期間限定で販売するなど、「アップリフト(わくわくする)な体験を提供する」(コスタコーヒーのフィリープ・スカイエCEO)という。

店舗網も拡大していく構えだ。まずは直営店を中心に展開し、徐々にフランチャイズも広げていく戦略で、2024年春までに10店舗以上の出店を目指す。12月1日には、福岡空港(福岡県)でフランチャイズ1号店を開業する。

大手コンビニなどを傘下に持たない双日が、「宝の山」と言われる下流ビジネスをどう育て、他事業との相乗効果をどう生みだしていくのか。スターバックスが君臨する市場で、業界の地図を塗り替えるのはたやすくはない。

森 創一郎 東洋経済 記者

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もり そういちろう / Soichiro Mori

1972年東京生まれ。学習院大学大学院人文科学研究科修了。出版社、雑誌社、フリー記者を経て2006年から北海道放送記者。2020年7月から東洋経済記者。

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