戦場見てきた渡部陽一語る「戦争報道との接し方」 戦争がなくならない原因は「貧困と孤独」にある
――イスラエルとイスラム組織ハマスとの戦闘では、毎日のように悲劇的な映像が流れてきます。私たちはこの現実にどう向き合えばよいのでしょうか。
日々、目を覆いたくなるような映像がたくさん流れてきます。遠く離れて住む僕たちに何ができるのか、誰しもが感じていると思います。
僕から言えることは一つ。自分が好きなこと、やりたいこと、触れてみたいことをどんどんやってください。日本で暮らしていても、時間はかかったとしても、世界とつながる入り口は日常の中にたくさんあるからです。
世界へ目を向ける入り口はたくさんある
「これってなんだろう」「これを聞いてみたい」「私はこれが好き」……。音楽やファッション、グルメ、ゲームなど大好きなことに熱中していると、情報化社会の現代では必ず世界の人とつながる瞬間が来ます。
例えばファッションという関心が世界へ広がっていったとき、ウクライナやイスラエル、パレスチナの人とつながる機会があるかもしれません。
その人が暮らす国でなぜ戦争が起きているのか、なぜ傷つけあっているのか。その人自身のこと、その人の国のことを少しでいいから考えてみる、自分自身に重ねてみる、心に寄り添ってみる……。そのような関係性は、それぞれの「大好きなこと」から生まれてくると思うのです。
悲惨な映像を見て悲しむ心、自分には何ができるだろうかと考えること、戦争が起きている背景を学ぶことももちろん大切な力となります。
一方、世界へ目を向ける入り口は、自分の「好き」にもあります。平和とは自由にやりたいことをやれること。肩の力を抜いて、時間がかかってもいいから、自分のペース、スタイルで世界への関心、世界とのつながりを持ち続けてほしいと願っています。
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