
映画『マリウポリの20日間』監督・脚本・製作・撮影:ミスティスラフ・チェルノフ/スチール撮影:エフゲニー・マロレトカ/原題:20 Days in Mariupol/字幕翻訳:安本熙生 /配給:シンカ/97分/全国の映画館で上映中(2023© The Associated Press and WGBH Educational Foundation)
ウクライナ映画史上初めてアカデミー賞を受賞した作品は、くしくもジャーナリストが祖国のために命懸けで撮影した記録映像だった。
2022年2月、ロシア軍がウクライナ東部に位置するマリウポリへの侵攻を開始した日から現地を取材。決死の脱出劇まで20日間にわたって世界に発信された映像を基に制作された。本作はAP通信の記者ミスティスラフ・チェルノフの視点で語られていく。
取材で伝える戦争の悲惨さ
ロシア国境からわずか32キロメートルのハルキウ市で育ったチェルノフは「ロシア軍がウクライナ東部の港湾都市マリウポリを戦略上重要な目標と見なすはず」と確信していたという。長年の同僚でウクライナ人写真家のエフゲニー・マロレトカと共にマリウポリに向かう映像から始まる。
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