社会の歪みやねじれにメスを入れ、その渦中にある“人”を見つめてきた社会派の吉田恵輔監督が本作で取り上げたのは、幼女失踪事件。実際に起きた事件や事故に着想を得て、ある日突然愛(まな)娘がいなくなった両親の苦悩と2人を取り巻く社会を、まるで現実の出来事を映しているかのように、多面的かつ繊細にオリジナル脚本で描く。
母親の終わらぬ闘い
ドキュメンタリーのような肌触りの本作は、母親を直視できなくなるくらいのつらいシーンが多い。中でも強烈な印象を残すのが、娘が見つかったという知らせを受けて母親が警察署に駆けつけるシーン。
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