ヤングケアラーを題材にした本作は、厳しい現実を見せながら、優しい世界観で描く。本来大人が担うケア責任を引き受け、家事や家族の介護を行う主人公の女子高校生役を注目株の若手俳優である吉名莉瑠(よしなりる)が、その両親役を歌手の一青窈と名バイプレーヤーの津田寛治が演じる。
ヤングケアラーの現実と優しい社会を描く
冒頭、主人公の櫻は東京の美術大学へ進学することを考え始めた、ごく普通の女子高校生に見える。出版社で働く仕事熱心な母親と娘思いの優しい父親という不自由のない家庭環境にも映る。だが、実は複雑な家庭事情があり、それが引き金となって母子生活が始まり、追い打ちをかけるように母親が倒れる事態に陥る。歯車が狂ったことでヤングケアラーになってしまうのだ。
この記事は会員限定です。登録すると続きをお読み頂けます。
ログイン(会員の方はこちら)
無料会員登録
登録は簡単3ステップ
東洋経済のオリジナル記事1,000本以上が読み放題
おすすめ情報をメルマガでお届け
トピックボードAD
有料会員限定記事
無料会員登録はこちら
ログインはこちら