リュック・ベッソン監督の最新作は、近年の作品群の中でもダークでとがったアウトサイダーの人間ドラマだ。社会から救いの手を差し伸べられず、苦痛を受け止めて生きる主人公は、愛と癒やしをくれる唯一の存在である犬たちを心の糧にし、己の人生と向き合う。身の回りにどんなに小さくても愛があることの救いへの気づきは、名作『レオン』に近い。ファンにとっては、待ちに待った愛の物語になるだろう。
犬の愛に救われた壮絶な半生
「ドッグマン」と呼ばれる主人公は車いすのドラァグクイーン(女装のパフォーマー)。血まみれのドレス姿で警察に拘束され、留置場で精神科医と向き合い、自らの壮絶な半生を語り出す。
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