崖っぷち「ぐるなび」楽天頼みで復活期す危うさ 出資比率16%弱でも「楽天ぐるなび」へ名称変更

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グルメサイトで競合する「ぐるなび」と「食べログ」だが、近年はSNSなどで飲食店を探す動きが拡大している(写真:各社ウェブサイト)

外食需要が急回復する中、グルメサイトでは明暗が分かれている。「食べログ」が好調な一方、苦戦する「ぐるなび」は10月に「楽天ぐるなび」へサービス名を変更したばかり。いったい、何が起きているのか。

ぐるなびが11月1日に発表した2024年3月期中間決算(4~9月期)は、売上高が前年同期比3.6%減の56億5200万円となった。2023年度通期では売上高が同11.4%増の137億円を見込んでおり、年末年始の宴会需要で巻き返しを狙う。

営業損益は7300万円の赤字となり、前年同期の赤字16億円から大幅に縮小した。協業先企業へ社員を大量出向させるなどして人件費削減を進めるが、通期でも7億円の営業赤字となる見通し。2021年3月期の営業赤字74億円から大幅に改善するとはいえ、4期連続で営業赤字に沈むことになる。

ぐるなびは3期連続で多額の赤字を計上したことで、財務内容が悪化している。2020年3月末に187億円あった利益剰余金は、2023年9月末には2.5億円まで“蒸発”した。

同社は無借金の強固な財務体質で知られたが、2021年に筆頭株主の楽天グループなどから第三者割当増資で33億円を調達。2022年12月にはオプティムと資本業務提携し、3億円を調達した。税金負担を軽減するために資本金を23億円から1億円への減資も行った。時価総額は2016年の約1300億円から、直近は約170億円まで沈んでいる。

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