仮に社会実装が決定した場合、2024年度は今回の実証で走行したエリアとその周辺で、蓄積したクルマや人の移動に関するデータを活用する。
具体的には、日時によってエリア中心部の駐車場を有料化して付加価値を高め、周辺の無料駐車場への行動変容を促進させるために、スマートフォンアプリの拡充など、DX(デジタルトランスフォーメーション)をともなうインフラ整備などを進めるという。
また、2022年に実施した大型バスによる周回ルートについては、路線バスのルートやダイヤを一部変更して対応する可能性がある。
このように、「倉吉市周遊滞在型観光地モビリティ向上計画」は、立案から社会実装まで効率良く話が進み、実効性の高い施策であると感じる。その理由について、私見として次の3点を挙げたい。
「しっくり」くるU-MOへの期待
今後の課題としては、事業性(マネタイズ)がある。アンケートで得た地元住民の希望料金から見て、単独事業として黒字にすることは難しいかもれない。
だが近年、地域公共交通に対して、福祉や観光需要などの視点での社会インフラとして、市町村が運用コストの一部を負担することが一般化してきている。
生活の持続性が保たれ、また地域経済活動を支え、そして地域住民やそこを訪れる人が笑顔になることが、地域公共交通の役目であるという概念である。
その視点で、倉吉市のU-MOは「しっくり」くる。「お出かけツアー」は、サブスクリプションでの仕組みも考えられるかもしれない。
「懐かしき頃を想い出す」倉吉。
また近いうち、のんびり気分でふらっと立ち寄ってみたい。
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