特に「自分はイジるのが得意」と自負している人ほど、相手への配慮がなく「パワハラ」「セクハラ」などのヒドイ結果へとつながっていることが多いです。誰も得していないので直ちにやめましょう。
主観ですが、会社でのイジりの9割は「パワハラ」と呼んでもおかしくないと思っています。それくらい相手を傷つけている、と元芸人の私からは見えるのです。
では、どのようにすれば「イジる技術」を活用して、心理的安全性を生み出し、関係開始がしやすい、楽しいと思える場を作れるのでしょうか。
そもそもイジるとは?
まずは、そもそも「イジる」とは、どのような行為のことを言うのかについて解説していきます。
例えば、Aさんが仕事で失敗したとしましょう。すると先輩や上司の「イジる役」の人が、「Aさんが、また失敗したよ。仕事できないな〜」とAさんを馬鹿にしました。
すると当然ですが、Aさんは傷つきます。それだけではなく絶対に忘れてはいけないのが、ネガティブな言葉を周囲が聞くことによってチーム全体の関係性も劣悪になり、パフォーマンス自体も低下してしまいます。
一方で、Aさんが仕事で失敗したことに、先輩や上司の「イジる役」の人が、「失敗の切り口が斬新でいいね」とポジティブな言葉を使うことにより、Aさん本人だけでなくチーム全体の関係性も高まっていきます。
また、失敗をとがめられない風土になるため、心理的安全性の高いチャレンジできる環境へと変化していくことができます。
なぜ、相手を馬鹿にするような行為を「イジる」と認識している方が多いのでしょうか。
それは、テレビ番組などでMCの方がひな壇に座るお笑い芸人の方を「小馬鹿にする」ことや「下げる」ことで笑いを生み出していることを表面的に理解し実施しているからです。
一般的な「イジる」とお笑い芸人が活用している「イジる」は目的が違います。では、具体的に一般的に使用されている「イジる」とお笑い芸人が使用している「イジる」の違いはなんでしょう。
一般の方が「イジる」を使う場合は、 「自分の力を誇示するため」 や 「相手を馬鹿にするために」 に使用されることが多く、「イジる」を使用している方のマウント行為になっていることが大半です。そのため、使用された側は配慮に欠く言動に傷つくわけです。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら