駐在員が証言、米国で働く日本人の「悲しい現実」 日本人相手の商売だと米国でも稼ぎは少ない…

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在米10年目アラフォー駐在員の、“リアルな海外移住”をお届けします(写真:simmisimons/PIXTA)
物価上昇、円安、進む格差社会、地政学的な不安、コロナが明け激動する世界情勢のなか、“もし海外移住をしたらどんな生活が待っているのだろうか”と考える人も多い昨今。アメリカでの駐在員生活を淡々と世界に発信するYouTubeチャンネル「US生活&旅行」が好評を博しています。
在米10年目のアラフォー駐在員である彼が、自身の体験記『底辺駐在員がアメリカで学んだギリギリ消耗しない生き方』(KADOKAWA)をこのたび上梓。本記事では著書より一部を抜粋し、“リアルな海外移住”をお届けします。

インターンなのに支店へ異動!? アメリカ旅行業界は慢性的人手不足

インターンになって9カ月。英語にも仕事にもなんとか慣れ、手配の仕事も任されるようになってきた2017年4月、私は突然、ラスベガスの支店から欠員が出たロサンゼルス支店へ異動することになりました。

一般的には、12カ月の「J1ビザ」でアメリカに滞在しているインターンの異動はございません。しかし、アメリカの日系旅行会社は慢性的に人手不足状態なのです。

私がインターンをしていた会社も中高年の社員が多く、当時30歳の私が最年少(今でも最年少)。同業他社を見ても、30歳以下はまずいません。

若手の採用ができず慢性的人手不足になっている要因は、お給料の安さです。

アメリカの平均年収は約6万ドル(日本円で850万円程度)でございますが、日系の旅行会社は到底そのレベルに及びません。

次ページ旅行会社の給与と、旅行者の平均年収の意外な関係
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