駐在員が証言、米国で働く日本人の「悲しい現実」 日本人相手の商売だと米国でも稼ぎは少ない…

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一方ロサンゼルスは、全米でもニューヨークに次いで人口が多い大都市で、ハリウッドやビバリー・ヒルズがあり、物価が高いことでも有名です。

商業地区のトーランスは日系企業が多く、日本人留学生や駐在員が集中しており、私が異動を命じられたロサンゼルス支店も、トーランスにありました。

しかし、ロサンゼルス都市圏内では治安も比較的良いこのエリアに、インターンの安月給で借りられるアパートなどあるわけがございません。

当時、私が借りていたラスベガスの安アパートは月740ドル。ロサンゼルスで1人用のアパートを借りるとなると倍以上、あるいはインターンの報酬以上の家賃になってしまいます。

ロサンゼルスに異動するまでの猶予はわずか10日。安いアパート探しに奔走してようやく見つけたのは、知り合いの知り合いを通して仲介をしてもらった、いわく付きのキャンピングカーでした。ラスベガスのアパートよりもさらに格安の月550ドルでしたが、まさかキャンピングカーで暮らすことになるとは思ってもいませんでした。

これもまた、アメリカでインターンをしなければ味わえなかった経験です。

インターンからまさかの正社員に 人生の新しい扉が、ふと開くとき

ロサンゼルスは大都会でありながら、サーファーの聖地と言われるほど、おしゃれなビーチが多い場所でございます。ビーチ周辺にはキャンピングカー専用のRVパークも多く、電気、水道、排水は使いたい放題。シャワーやWi-Fi環境も整っています。

私が住んでいたキャンピングカーもそんな環境のところにあり……と申し上げたいところですが、実際は海辺から15分ほど内陸に入ったトーランスで最も治安の良くないエリアにありました。

ときにはギャングの抗争があり、銃声が聞こえるようなエリアでして、頻繁に犯罪者の追跡事案が発生するせいで夜通し警察のヘリがサーチライトをつけて上空を旋回していたことをよく覚えています。

そんな治安がよろしくないエリアの戸建て住宅の庭に、使われなくなったキャンピングカーが3台敷地ぴっちり置かれておりまして、その中の1台で寝起きしていたわけでございます。キャンピングカーにはシャワーがありませんが、庭には辛うじてトタン屋根が付いたシャワーがあり、屋外で完全に裸になって身を清めておりました。

ただ、ロサンゼルスは年間を通してほとんど雨が降らず温暖なため、エアコンや断熱機能が一切ないキャンピングカーと屋外シャワーでも十分に生活はできました。

また、日系のコミュニティーがあるので日本食のレベルが高く、ラスベガス勤務当時には往復8時間かけて車で買い出しに来ていた大型の日系スーパーもあるため、物価は多少高くても、とても暮らしやすかったです。

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