20年で9500万円貯めた42歳「絶対しない節約法」 過度な倹約も考えもの、自分の世界を狭める懸念

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一方でまさおさんは、大手企業に勤めており、年収も同年代の男性より高い。海外駐在期間はさらに上がった。「年収がいいからできた」「大企業だから貯められる」と思われる方もいるだろう。

でも、状況は人それぞれ違う。私(くらま)は、自分と収入や状況が違う人の話でも、参考になる部分を取り入れて、あとは必要以上に比べたりしないことが安定した節約のコツだと考える。

「過去はどうしても変えられないですし、人それぞれ状況は違うので、今自分のいるところで最大限できることをやっていくしかないですよね。でもすべては今からです。今1円でも貯めていこうと思ったら絶対変わると思います。

貯めようと思っていないのと、貯めようと思って行動しているのでは大きな差になっていきます。何かを理由にやらなかったり、できない理由を探したりするよりは、愚直に機械的に今日から頑張るしかないかなと。

『賭博破戒録カイジ』の中に、班長の『今日をがんばった者、今日をがんばり始めた者にのみ、明日が来るんだよ……!』というセリフがありますよね。あれはめちゃくちゃいい言葉だと、心から思うんですよ」

目標は2億円+ローンなしの持ち家

現在の資産9500万円は、約6割は円預金や外貨預金、アメリカ債券と比較的リスクの低い状態で保有しており、残りの4割は株や投資信託、生命保険などにしている。リーマンショックを見てきた世代だからこそ、資産運用の半分以上は手堅く保有していたいそうだ。

今はつみたてNISAが浸透してきたこともあり、またインフレを踏まえて「銀行に預けず資産をほぼ投資に回す」という人も増えている。

「それは1つの戦略として否定すべきものではないかと思います。過去の歴史を見ると、途中でどれだけ暴落していても株価が戻ってきているので、その事実からフルベットしている。

それでも、私は変動が怖いのでそこまではやらないです。1日で数千万円単位のお金が動くのは精神衛生上良くないので」

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