熱狂からわずか1年、漂流するモディノミクス

あっさり剥がれた"ヒーロー"の化けの皮

実際、「寛容」と「和解」を雄弁に唱える割には、モディはBJP閣僚や議員による、ヒンドゥー以外の少数派との関係を悪化させるようなヘイトスピーチに対しては沈黙を守っている。BJPは発展を訴えながらも、偏見が横行している。これは矛盾であり、この矛盾は、選挙での勝利の支えとなった勢力を切り離すことでしか解決できない。

同じように、モディは「最小限の政府による、最大限の統治」という公約も守っていない。それどころか、モディは1970年代半ばのインディラ・ガンディーの非常事態宣言以来最も中央集権的で、トップダウンで、官僚主義的な政権を作ってしまった。

国営企業の民営化計画はどこへやら

過剰なまでに民主主義的で、協議好きかつ合意好きだったモディの前任者の下で「意思決定が麻痺している」とされていた状態を非難していた者は、今ではまた別の種類の麻痺状態に直面しているのだ。モディのオフィスにファイルが積み重なっている状態だ。意思決定はそこでしか行われないからだ。

3人からなる独立選挙管理委員会の2名を含む管理職の地位はまだ決まっておらず、重要な組織が効果的に機能できなくなっている。透明性と説明責任について話すわりには、モディは中央情報委員会長も中央監視委員長もロクパル(議員と中央政府の職員が関与する汚職のケースのすべてに対し管轄権を持つオンブズマン)もまだ任命できずにいる。

彼が自らにしか決定できない事柄に追われすぎている間、政府もさまよっている状態だ。こうした中、あからさまに矛盾したアプローチを進めようとするケースもある。

一つの例が経済政策だ。モディは「政府がビジネスに手を出す筋合いはない」と宣言したものの、自分の政府が航空会社やホテルを所有している事実を解決しようとしていない。それどころか、公共部門の巨大企業の民営化については、もはや触れなくなっている。

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